変わり蕎麦


私は茶そばや柚子きり等の変わりそばも自分で打ってみた。蕎麦の繊細な香りを消してしまい、蕎麦とは違うものと思っていた。
しかし、山梨県の南部町にある蕎麦屋「雲平」で食べさせる、季節ごとの変わり蕎麦を食べ考えが変わった。
今年3月だった。品書きに「桜切りそば」とあった。私は「桜切り」は初めてだった。
「桜が咲いたらもう時期じゃない」と期間限定、手がかかるので1日20食分以上は打てないと言う。
作り方を熱く語る店主の姿勢に蕎麦にかける心意気を感じた。
薄紅色でほのかに桜の花の香りが春を感じさせる蕎麦だった。
お茶の席では季節感あるのお菓子を出す。それと同じで変わり蕎麦も季節を味わう食べ物だったのではないかと思うようになった。
普通の蕎麦に季節ごとの変わり蕎麦を少し付け合わせる、そんな粋な蕎麦がいい。


桜葉そば抹茶そば