2011年夏 ブログ『富士宮口から富士山を見上げるU」
8月3日(水) 富士山遠望 |
いつも同じ方角から富士山を見ているので、少し違った角度から眺めようと 忍野村の鳥居地峠から高座山・杓子山に登り二十曲峠まで歩いて来ました。 生憎の天気で富士山はずっと雲の中、一度も顔を見せませんでした。
なので今日の写真は昨年7月に行った三つ峠山付近からの富士山です。
先日、五合目に行った時に顔見知りの鈴木さんと会いました。私は週に2度
くらい五合目に通っているだけなのですが鈴木さんとは時々会います。なので
「今年富士山何度目?」と聞くと「今日で12回目かな」と言っていました。
鈴木さんは50代、まだ現役で働いているので仕事の合間を縫って富士山に
登っています。今年の富士登山の目標回数は30回だそうです。 そんな山好きな人と会って四方山の話をするのも富士山の仕事の楽しみです。
テレビ放送のご案内 明日の朝から夜までNHKで富士山富士宮口からの中継があります。 お時間のある方はご覧いただけると幸いです。 8月4日(水)7:30ころ おはよう日本で2分ほど 7:45ころ おはよう静岡で5分ほど 12:20〜12:43 夏!富士山〜山頂からの生中継〜 14:30ころ お元気ですか?日本列島で2分ほど 18:20ころ たっぷり静岡てくてくライブで8分ほど 8月6日(土) SBS 13:00〜14:00 王様のブランチ で富士宮口が紹介されます。 |
8月4日(木) 気象注意報 |
富士山富士宮口五合目からの登山口、石段の下、右手に上の写真のような 案内板があります。その案内板の左下、青○で囲った所に気象注意情報を
表示出来るようにしました。この気象注意情報は富士登山ナビゲーターが
日本気象協会などの情報を基に随時更新します。富士山に登られる方は
ぜひ参考にして事故のないようにお願いします。
3日の午後に富士山に出掛けたのですが五合目に着くと同時に富士宮市に
大雨・雷注意報が出されました。その中を雨具を着けないで濡れて下りて来た人
を何人も見かけました。山頂付近で雨に打たれ衣服を濡らすと低体温症の原因
となり危険です。山の天気は変わりやすくいつ降られるか分かりません。
雨具は必ず持参してください。
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8月5日(金) キツネノカミソリ |
下草を刈ろうと栗林へ行くとキツネノカミソリが咲いていました。 キツネノカミソリは涼し気な花で秋を感じさせてくれます。
今年は早く梅雨明けしたもののぐずついた天気が続き、寝苦しい
ほど暑い夜はなかったような気がします。 昨日4日は久しぶりの真っ青な空、長袖を着ていても針で刺されるような
強い日差しで腕が痛かったです。
NHKテレビの昼の番組「夏!富士山〜山頂からの生中継〜」では綿雲
の間から富士山の登山道、麓、伊豆半島などがくっきりと見えていました。
その番組中、昨年富士登山をした人の人数を32万人と放送していました。
この人数の数え方ですが、4つの登山ルートの八合目に赤外線反射利用の
センサーを設置し、日時と上り下り別の通過人数をカウントしているそうです。
富士宮ルートは平成17年に5.8万人だったのが平成22年には7.9万人に
増えています。中高年の登山ブーム、山小屋のトイレ等がきれいになった事で
山ガールの台頭、世界遺産へ登録する動きの話題などが登山者増加の要因
と考えられます。原発事故の影響で外国からのお客様が減っていますが、 今年は何人の方が富士山に登られるのでしょうか? |
8月6日(土) 八合目トラバースルート |
『立てばしゃくやく座ればぼたん歩く姿はゆりの花』 美人を形容する言葉で江戸時代からあったそうだ。その美人に似つかわしく ないのが姥百合や鬼百合などの名前の百合、『歩く姿は姥百合の花』なんて 言われて喜ぶ女性はまず居ない。写真は富士山の2合目辺りに咲く姥百合、 今の時期に咲くのだが既に萎れてしまっているようなイメージの名前で 相応しくない。花が咲くころには葉(歯)がないことからこの名前が付いたという 説もあるそうだが葉はしっかりと付いている。 五合目の総合案内所で時々「富士宮口八合目と御殿場口八合目を結ぶ
ルートは通れるのか?」という質問をされます。 静岡県側の五合目から山頂に至る3つの登山道は県道となっています。
通称富士宮ルートは静岡県富土木事務所、御殿場ルートと須走ルートは
静岡県沼津土木事務所の管轄です。登山道は係りの人が毎日のように パトロールして危険箇所がないかチェックし必要があれば整備しています。 登山道以外は管理が行き届いていないため危険という事で立ち入りを禁止 しています。富士宮口八合目と御殿場口八合目を結ぶルートは県道ではない ので整備していませんし登山道ではないとの立場です。よって静岡県では このルートを通行止にしています。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。 |
8月7日(日) 富士山にもう一度 |
Tenki.jpの予報では7日と8日は『曇りか霧一時雨か雷雨』最近ずっとこんな 天気続き、9日は『晴れ一時雨か雷雨』スッキリと晴れて欲しいものだ。昨日は 富士へ買い物に出掛けたのだが富士山の方向は黒い雲に覆われていた。 写真が撮れなかったのでアップしたのは南アルプス小聖から聖岳への登りで 見えた富士山。 買い物先で義父の車椅子を押していると前から車椅子の男、目が合うと会釈
してくれた。昔のスキー仲間でニ十数年ぶりの出会い、歳はとっても昔の 面影がある。富士山にスキー・スノーボード禁止などという立看板がなかった 時代、富士山に雪が積もると、あるいは春になってスカイラインの登山区間が 開通するとスキー板を担いで富士山に登ったものだ。 トライアスロンにも挑戦したり山登りでは国体にも出場した事のある彼が事故で 車椅子の生活になってしまった。今日は一人で車を運転して買い物に来たとの 事で身体障害者という境遇は微塵も感じさせず、話の節々に前向きの姿勢が 窺えた。今はフルタイムで働きチェアスキーでスキーも続けているそうだ。 そんな彼が「富士山にもう一度登ってみたい」と言う。何とか彼の望みを叶える
方法はないものか。 |
8月8日(月) お盆のマイカー規制 |
JR身延線沿線のトレッキングコースに紹介されているコースで我が家から 最も近いのが白鳥山です。恋人の聖地100選にも選ばれておりハート型の
くり抜きを通して眺める富士山も良いものです。 昨日7日にマイカー規制が解除されました。解除されたばかりで次の
マイカー規制の話題もどうかと思いましたが…。 お盆のマイカー規制は8月12日17:00から8月21日17:00までです。
9日間連続となりますので間違いのないようにお願いします。
それに合わせて 御殿場口⇔水ヶ塚駐車場 間でシャトルバス
スカイライナーが運行されます。(17・18日は除きます) 詳しくは をご覧下さい。
例えば無料の御殿場口五合目の駐車場へ車を置いてシャトルバスを利用 して水ヶ塚公園経由で富士宮口五合目へ行きます。そうすると富士宮口を 登って御殿場口へ下る事も可能です。今話題のプリンスルートをたどる事も 出来ます。富士登山のバリエーションが広がります。今までとは少し違う 富士登山を計画されても面白いかも知れません。 プリンスルートの詳細は http://gotemba.jp/fuji/image/2010prince.pdf にあります。 |
8月9日(火) 秋の空 |
8日8:45富士宮駅前の歩道橋から富士山頂が見えていた。今日の景色は イイぞと富士宮口五合目に向かった。富士山に近づくにつれて天気は曇り、 2合目辺りに差し掛かると霧なので車のスモールランプを点灯した。3合目 から4合目に向かう途中は大降り、ワイパーを高速にしなければ見えない くらいの激しい雨だった。が、4合目を過ぎるころには雨は止んで路面は 乾いている。西には青空も覗いていた。五合目に着く頃には曇り空で6合目 辺りから上は霧で見えない。 女心と秋の空と言うが昨日は立秋、移ろいやすい秋の天気を予想するのは 難しい。富士山はいつ降られても良いように準備して登る事が肝要だと実感 させられた。なお、女心に異論のある方は男心に直してお読みください。 |
8月10日(水) 富士山頂 |
写真は今年度のミス富士山です。1年間、富士山や富士宮市のPRをしていただき ます。よろしくお願いします。 今朝の富士山五合目は晴れ、時々霧が流れています。10時過ぎに気温は23℃で した。朝の8時ころには路上駐車の列が五合目から下へ3km以上続いていたそうです。 富士宮口五合目から富士山頂を見上げているお客様に「あそこに見えているのは 何合目の小屋ですか?」と聞かれることが良くあります。以前は新田次郎の小説 「富士山頂」にも著された測候所のドームがあってわかり易かったのですが、 気象衛星ひまわりの登場や地上のレーダーの性能が良くなったことでドームは 不要になって撤去されてしまいました。 現在、レーダードームは道の駅富士吉田に移転、展示されています。なので、 富士山頂のシンボルがなくなってしまい分かりにくくなってしまいましたが五合目から 山頂を見て左手にある建物が元測候所です。空いた測候所の建物を有効利用しよう とアイデアを募集して、現在はNPO法人「富士山測候所を活用する会」がいろいろな 研究に利用しているそうです。 |
8月11日(木) 3つの不足 |
10日付け静岡新聞の朝刊に富士山の遭難が多発しているとの記事。 8月8までに23件の遭難事故が発生、前年同期に比べ7件の増加と ハイペース。そのうち40代の単独登山が9件、遭難の原因は転倒と 発病が各6件、道迷いと疲労が各5件、落石が1件だそうだ。 日本で2番目に高い北岳や3番目に高い奥穂高岳に登る人で山登りは初めてと いう人はまずいない。ところが日本一の富士山は、山なんて登ったことがない、 山登りはこれが最初で最後なんていう人が大勢来る。なので、近所のパチンコ屋へ でも行くようなつもりで富士山に来ちゃう人もいるので準備不足、体力不足、 おまけに危険がいっぱいの山へ行くという覚悟が不足している人もいる。 疲れすぎちゃって動けない、暗くなって懐中電灯がないので下れない等でも ケータイから気軽にSOS、救助隊に救助を要請する例もあるとのこと。 110番通報で救助を求めながら、救助隊が現場に行くのに「4〜5時間掛かりますよ」 と伝えると「じゃあ自分で下りる」と言う遭難者も現実にいるそうだ。 山は自力で登って自力で下るのが基本、それが出来るだけの準備・体力・覚悟が 必要だという事を肝に銘じて登りたい。 |
8月12日(金) 高山病 |
宝永第一火口では時々石が砂煙りを上げながら落ちてきます。 ロープの外側はたぶん大丈夫・・・。 でも、ご注意下さい。 先日、下山して来た人と話す機会がありました。その人は富士山に4度挑戦した けど4回とも高山病で頂上に立てなかったそうです。北アルプスなど3000m級の 山には平気でのぼるんですけどね、と言っていました。 一般的な案内書には「五合目で1時間くらいのんびりしてそれからゆっくりと歩き 始めましょう」と書いてあります。ところが私はそれではダメです。頂上に近付くに つれて頭痛がひどくなりました。我慢出来ないほどではないのですがかなりの 苦痛でした。 それから色々試したのですが五合目か六合目で一泊して登るようにしてからは 嘘のように頭痛が出なくなりました。それぞれ体質も違いますので一概にこの方法が 良いというのはないと思いますが、高山病で山頂に立てなかった方一度試しみては いかがでしょうか。 今朝9:00に富士宮駅前を出発して富士山富士宮口五合目に向かいました。 10時には五合目に着く予定でしたが、五合目まであと6kmくらいの七曲がり駐車場 辺りから渋滞、30分ほど待ちましたが全く動きませんでした。仕方なく諦めて帰って 来ました。今夕17:00から21日の17:00まで9日間のマイカー規制が始まります。 |
8月13日(土) 忘れ物 |
昨日は富士宮口五合目に向かったのだが渋滞で断念、御殿場口新五合目 に行った。臨時案内所の裏にはもうフジアザミが咲き始めていた。 富士山に登ると空気が薄いせいか疲れのためか忘れ物や落し物が多い。 昨年は六合目辺りで休憩したとき降ろしたザックを背負い忘れ、 九合目まで気付かずに登ってしまったという思わず笑ってしまう出来事もあった。 でも、ザックを背負い忘れた本人は笑い事ではなかったはずだ。 富士山の落し物・忘れ物で多いのはケータイ・デジカメ・財布だそうだ。 登山道脇や山小屋で休憩した時、トイレで棚などに置いた時、忘れて しまうようだ。ご注意下さい、と言っても無理かな? 富士山ではそれだけ注意力が散漫になってしまうのだろう。 加齢による物忘れが進行している私はケータイは持たず、デジカメと財布は ストラップとチェーンでしっかり体に繋いである。 忘れ物や落し物を拾われた方はお手数でも五合目の臨時派出所または 最寄りの警察署・交番に届けて下さいますようお願い致します。 |
8月14日(日) 弾丸登山 |
以前は7月の末から8月のお盆までが富士登山のピークと言われていた。今はその 期間が長くなって来ているように思う。上の方の山小屋が満室で泊まれないという 事情もあるのかも知れないが相変わらず夜間登山が多い。夕方から最終までのバス で五合目に到着、御来光の時間に間に合うように登る。この0泊2日での富士登山を 最近は弾丸登山というそうだ。 一晩中寝ないで歩くなどという登り方をする山は私の知る限り富士山しかない。 そういう私も何度かやった事があるがもうやる気にはなれない。先ず寒さ、寝不足で 疲れるので少し横になって休みたいと思うのだが真冬に屋外で布団もかけずに寝る ようなもの、5分もしないうちに寒くてガタガタと震えがくる。それと雨天の時、雪に なってもおかしくないような冷たい雨に打たれても、山小屋は他のお客さんが 眠れないという理由で戸閉めするので休む場所もない。 小さな子供連れのパーティーや山登りは初めて、富士山は初めての人には絶対 やって欲しくない登り方だが、下から懐中電灯の明かりの列が見えるほど多くの人が 弾丸登山する。八合目から山頂付近で渋滞して御来光に間に合わなかったなどという 事にならなければ良いが…。 |
8月15日(月) ライチョウ |
富士山にはハイマツがない、現在の富士山は約1万年前に形成された新しい 山で火山活動によってハイマツが入って来られなかったとの事だ。 私は富士山の五合目付近にあるのはハイマツだとばかり思っていた。でも、 ハイマツに見えたのはカラマツかゴヨウマツなのだそうだ。森林限界付近は風が 強いのでカラマツが矮性化されて上に伸びずにまるでハイマツのように横に 這って伸びている。 北アルプスで登山者が増え雷鳥の絶滅が危惧されるとの理由から雷鳥の生息 場所を他にも作っておこうと昭和35年に白馬岳付近で捕獲した雷鳥を富士山へ 放したそうだ。ハイマツの中へ巣を作るという雷鳥をハイマツのない富士山へ放つ というちょっと乱暴と思われる話だったが、一時はその雷鳥が溶岩とハンノキで 巣を作って繁殖したのが確認されたとのこと。約十年間生き延びた雷鳥はその後 目撃出来ず絶滅したとされてきたが、平成に入ってから目撃したという情報が 複数件あるそうだ。もし、雷鳥が現在も生存していれば奇跡。 |
8月16日(火) ヤナギラン |
昨日は富士山へ久しぶりに行って元祖七合目の少し上まで歩いてきた。 ゴミ拾いしながら下山して来たと思われるゴミが入った大きなビニル袋を 持った登山者、数人とすれ違った。おかげで登山道はほとんどゴミのない状態 だった。これで捨てる人がいなければきれいな状態を維持出来るのだが…。 登りはまだ暑いかなと思っていたが、立ち止まると秋風が冷たくて爽やかで とても心地良かった。 「今年はあまり咲いてないよ」と聞いていたので、ヤナギランのある6合目の 小屋跡直下まで休憩なしで登った。新六合目の山小屋を過ぎて少し歩くと 赤紫の花が見えた。撮った時期や位置も違うので写真だけで判断は出来ない が、富士山に彩りを添える貴重な花が少しずつ減ってしまうのはちょっと寂しい 気がする。 でも、これは自然に因る植生の変化でどうしようもない事なのかも知れない。 |