7月27日

          三俣山荘から高天原山荘

                コースタイム
                4:40三俣山荘=6:10鷲羽山頂6:25=7:10ワリモ山頂(朝食)7:25=7:45岩苔乗越=8:30祖父岳8:50=
                9:30雲の平テント場= スイス庭園10:30=10:50雲の平山荘=11:00昼食11:40=13:10高天原峠=
                14:20高天原山荘14:45=15:00温泉=夢の平=15:40温泉16:40=17:10高天原山荘




ザックに弁当を入れ靴を履こうとしたら靴底が剥がれかかっていた。次男のお下がりの靴でもう7年くらい
経っている。針金、ゴムチューブ、細引き等を補修用に持って来てはいるが・・・もう少し、そのままで歩いて
みることにした。毎日、4時半までには出発したいと思っているのだが、何故かもたもたしてしまい出発は4:40。
鷲羽への登りは山の西側を登るので御来光は見られなかったが、天気は良さそう。西の山を振り返ると高い
山の頂から順に日が当たっている。鷲羽の山頂へ着くと、初日の鏡平までの登りを前後して歩いた6〜7人の
グループの人達に、また会った。昨日、三俣山荘でも何人かのメンバーに会っていた。話すと三俣山荘の
診療所に来た岡山大の医療チームとのことで、水晶小屋へ行く所だったそうだ。

ワリモ岳を少し下った日陰で朝食を取っているとE君が追いついて来た。「水晶は止めて雲の平へ行く」と
言うので一緒に歩くことにした。岩苔乗越まで下り祖父岳まではまた登り。木道用の角材を運んでいるヘリが
何度も往復していて煩い。祖父岳で周りの景色を眺めながらおやつを摘んだ。直ぐ下に雲の平のキャンプ場が
見えたが、ここも工事中。トイレの新築中でパワーシャベルが置いてある。途中で会った人が「あそこは泊まる
とこじゃない」と言っていたが、ここまで来るとその意味が解る。トイレが完成したらテン泊も快適になるだろう。
キャンプ場で水を補給しスイス庭園の入り口に急いだ。

ザックを下ろし、庭園の木道を歩いた。石とハイマツ、池塘が美しく配置され、お花が彩りを添える様は庭園と呼ぶ
に相応しい場所だと思った。スイス庭園の東の外れに来ると、あんなに下るのかと思うほど下方に高天原山荘が
見えた。高天原は八百万の神々が住む場所、早く行こう。

雲の平山荘は塗装中らしく周りに足場を組んだりしてあったので早々に先に進み、山荘から少し登ったピークで
昼食を取った。E君の献立は出来るだけ軽くコンパクトになるように良く考えられていて、今後の山歩きの参考に
なった。

ここから岩苔小谷の出合いまではずっと下りだった。結構きつい下りで膝の悪い私は少しずつ遅れた。でも、敢えて
追いつこうとはせず写真を撮ったり周りの景色を見たりしながらゆっくり下った。ここを登るのは嫌だな、と思うくらい
一気に高度を下げた。高天原峠まで来て一休み。蚊が多く、休んでいるあいだ中蚊を追い払っていた。

岩苔小谷に出てタオルを洗い汗を拭っているとまた雨、慌てて雨具を取り出した。もう直ぐ山荘なのにと言いながら
合羽を着た。「雨が降っても温泉へ行くぞ〜」

高天原山荘へ着くと先ず、今日一日無事に歩けたことに乾杯。山荘の宿泊手続きをして風呂に行くことにした。
着替えを持ち、小雨がパラついているのでコウモリ傘をさした。少し歩くと風に乗って硫黄の匂いが漂ってきた。15分
程で温泉に出た。せっかくここまで来たのだから夢の平へも行ってみようと更に奥に進んだ。温泉からまた15分程で
竜晶池に出た。小雨の降る池は一層神秘的であった。ここが夢の平か。景色をしっかりまぶたに焼き付けて夢の平
を後にした。

いよいよ温泉、4日ぶりにへ風呂入る。熱からず温からず、丁度良い湯加減で1時間あまり温泉に浸かっていた。
風呂の横の沢に足を入れると雪解け水、冷たくてこれも気持ち良かった。

天気はコウモリ傘をささなくても良い程度に何とか保っていた。道の脇にあったブルーベリー(正式には黒臼子というらしい)
の実をつまみながら、山荘へ帰った。

高天原山荘は建物が傾いており、唯一水平を保っているのはトイレだけだそうだ。真っ直ぐ歩けず、飲んでもいないのに
酔っ払っているのかなと錯覚する感じ。古い建物を、手を入れながら大切に使い、洋式トイレまで備えてある事に感激。

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