7月25日

          鏡平山荘から黒部五郎小屋

                 コースタイム
                 4:40鏡平山荘=5:50弓折分岐(朝食)6:10=弓折岳往復6:35=8:15双六小屋8:30=9:00巻道と
                 稜線ルートの分岐=10:00双六岳山頂10:15=11:50三俣蓮華岳山頂(昼食)13:15=13:40黒部乗越
                 =14:55黒部五郎小屋




朝起きると雨は降っていなかったがガスが立ち込めていた。鏡池に映る槍は見えそうもなかった。
昨日、写真家に教えて貰った撮影ポイントもまだ光量が足りず写せなかった。小屋の前で記念写真
だけ撮って出発、4:40。

5:20頃が日の出の時間、弓折分岐へ登る途中でご来光を拝むことが出来た。家にいるときは6:30に起きる
ので日の出を見る事はない。ザックをおろしてしばらく日の出を楽しんだ。それから30分程歩くと稜線に出た。
そこが弓折分岐だ。小屋で作ってもらった弁当を半分食べた。ザックはその場にデポし、露でパンツの裾を
濡らしながら弓折岳を往復した。途中、お花畑に黒百合がたくさん咲いていた。

ここから双六小屋までは雪渓あり、池塘あり、お花畑ありの快適な稜線歩きだ。時折、山特有の涼しい風の
吹く中、とにかくゆっくりゆっくり、写真を撮りながら歩いた。昨日、双六まで来ていれば今日中に黒部五郎を
ピストンしたかったが、今日は黒部五郎小屋まで行ければ良いという気楽さがあった。8:15双六小屋着。
トイレに寄ったり菓子を食べたりのんびりした。地図を見てもう一度今日のルートを確認した。

稜線ルートと巻道ルートとの分岐に来ると「磁石をお持ちですか」と声をかけられた。ご主人が大阪、奥様が
東京にお住まいのKさんご夫妻。双六山頂は広くてガスが出ると道に迷い易いので、磁石で北を目指して
進めば良い、と小屋で聞いて来たそうだ。そんな訳で我々も稜線ルートを歩く事にし、このご夫妻と一緒に
歩いた。幸い双六山頂はガスは出なかったが、丸山を過ぎたあたりから降られてしまった。雨具を出している
間にザーッと降りだし、雨具を着ける前に濡れてしまった。ばかに大粒の雨だなと思ってみると雹に変わった。

三俣蓮華岳の山頂に着くと雨は小降りになっていた。Kさんご夫妻は三俣山荘へ行かれるとのことで記念写真を
撮り合って別れた。そうこうしていると雨も上がってしまったので「ラーメンでも食べよう」と今回始めて火を使った。
天気が回復し雲の平山荘も見えた。「明日はあそこの山小屋だよ」北海道から来たと言うご夫妻が一緒に食事を
とった。西穂、槍、双六と縦走して来たそうだ。、雪渓の雪で焼酎を割って飲んでいる姿からはハードなコースを
縦走してきた事が想像できなかった。しかし、歩き始めるとあっという間に姿が見えなくなってしまった。
我々はとてもついて行けない、かなりのスピードだ。

黒部乗越を過ぎ、次の急坂を下れば小屋だという所でまた降り出した。昼食の時に、せっかく乾かした雨具をまた
取り出した。今度はズボンは濡れる事を覚悟、上着だけ着た。遠くで雷鳴が聞こえた。「三俣蓮華でゆっくり
し過ぎたな」と話ながら急坂を下った。14:55黒部五郎小屋着、受け付けを済ませ濡れた物を乾燥室に干した。
今日も無事に終ったとビールで乾杯。


7月26日へ